三島のサイノカミ・川井地区(町民記者通信)

三島のサイノカミ・川井地区

町民川井サイノカミ

 1 月15日、川井地区で伝統行事のサイノカミが行われました。今年は地区の事情により前日にサイノカミ建てを行いましたが、県内外から大勢の民俗研究者や愛好家の皆さんが訪れ、神柱建ての様子を熱心に見学されました。この日早朝には森田勝家の雪中田植えの行事も行われました。
15日の夜7時、伊豆神社のお灯明から採火した松明の火をサイノカミに点火すると、聖火は勢いよく神柱をかけ上り、あっという間にオンペイに燃え移りました。さらに観衆の拍手に呼応するかの如く一段と火勢を増し、神柱に燃え移った聖火はバンバを真昼のような明るさに照らし出し、およそ5分足らずで燃え尽きてしまいました。この日のサイノカミ占いによると、バンバに燃え残りの稲わらが大量に突き刺されば豊作年と言われるが、今年は全ての稲わらが燃え尽きてしまったのでバンバには一本の稲わらも立たず、今年は厳しい乾燥年になるとの占告と受け取り、火の元には特段の注意が必要のようです。

文・写真 角田伊一さん(川井)