清水(某氏宅の裏)

 この清水では、以前は正月に手桶に昆布で松葉を結び「若水汲み」をしていた。これは子どもたちの仕事であった。子どもたちが一生懸命水を汲むとご褒美がもらえたそうである。これが楽しみで子どもたちは喜んで水汲みをしたという。現在は主に生活用水になっている。家族が帰省すると清水で野菜や果物を冷やし故郷の涼を楽しみ、帰る時には水を持ち帰り、都会の暑さを凌いでいる。

<奥会津書房『三島町散歩』より>