観音堂


観音堂

 大石田地区の東西南北にあるお堂のなかで、西に位置する。村の下居平コダコーの中腹にある。本尊は木造聖観音菩薩像。昭和51年に三島町の重要文化財に指定された。延命寺の所有。

 木造の堂はゆったりと優しい雰囲気を漂わせている。現在は施錠されているが、かつては自由に出入りすることができ、相撲やかくれんぼなど子供の遊び場として親しまれていた。昔、堂の扉が壊れたので、村人が直したところ、翌日行ってみるとまた壊れていた。何度直してもすぐ壊れて開いてしまうので、「観音様は子めらと遊びたいんだべ」と大人たちは言い合ったという。

 三坂山(御坂山)大高寺を滅ぼした山内信重が、減罪のためにこの堂を建立したと云われている。

<奥会津書房『三島町散歩』より>